生命は地球の海で誕生しました。海水の塩は、地中から噴出したマグマが海に溶け出した地のエネルギーです。そこに太陽や天体からの天のエネルギーが降り注ぎ、天と地の両方のエネルギーが満ちたところに生命が誕生しました。海水がなければ生命は誕生しませんでした。その証に私たちの体の約60%は塩水の体液になっています。輸血の代用として使われるリンゲル液、生理食塩水の安全性はここからも解かります。
この天と地の両方のエネルギーをいっぱい受けているのが植物です。特に樹木は地中深 く根を張って、地からのエネルギーを樹体内に取り入れています。他にも必要な物質や栄 養素も必要に応じて調達し賄える(元素転換)能力を備えています。一方、葉を茂らせて、光のエネルギーをいっばい受け、葉っばが光合成によって酸素を生み出しています。光合成や窒素同化作用など自らエネルギー(ATP) を作り出し、必要なデンプンやアミノ酸の合成を成せる植物ゆえに、数百年~数千年と生きる能力を備えているのでしょう。独立栄蓑生物と謂われる所以はここにあります。
人間は地の中に足を入れていませんが、地のエネルギーの結晶であるお米や野菜を食べることで地のエネルギーを得ています。(他の動物を含めて、従属栄養生物と謂われます) 中でも、約半年間かけて田んぼで作られるお米は天のエネルギーと、地のエネルギーをいっばい受けて育った稲から生まれてきます。日本人はお米に対する想いが強く、昔から神様に(田の神様)祈って、大切に育ててきました。お米は日本人の生命の原点といえます。
〔田の神様くたのかんさぁ>:宮崎県えびの市は田の全域にこの神様を祀っています〕
お米が天と地の恵みをいっぱい受けて育っていることを、昔から日本人はそのお米を戴いてきたことを、そして、エネルギー(生命力)に満ちた人生を送るためにも、宝であり希望であり未来である子どもたちに伝えていかなければなりません。願わくば、玄米食で少食(腹八分)の大切さも! (にほんよ いくに/葉室頼昭著より 一部引用)