“あなたは何者?“わたしは微生物です!”

私たちは利便性と効率化を追い求め過ぎてきたように感じています。

体調が悪くなると、すぐに病院へ行き、病名が決まり、手術となったり、投薬(抗生物質や多種の薬)が始まります。

作物に病気が出ると(出るかも知れない?と心配して)殺菌剤、虫がつくと(つくかも知れない?と考え)殺虫剤、更には病害虫予防として遺伝子組み換え種子を使う。収量が減っては大変!と化成肥料を多めに投入する。堆肥でも未熟なものを大量に入れて、結果は品質低下と減収。この繰り返しを永年続けて、圃場は疲弊し作物も人の体も病気が蔓延しています。

あまりにも単純且つ、短絡的で直線的に考え判断してきていないでしょうか?微生物のこと、微生物と植物や人間との共生についてしっかり理解するのはなかなか骨の折れることかもしれませんが、この自然の目に見えない隠れた世界を覗き込むことで、少しずつ理解することができ、自然の力(法則、叡智、愛)に気付くことになるのではないでしょうか。

目に見えない土壌微生物や私たちの体の消化管に棲む腸内細菌たちにとって居心地の良い環境作りの手助けをするだけで、私たち人間にとっても計り知れない恩恵を受けることになります。
「細菌、微生物、ウイルス=敵」という間違った認識を改め、生命体は微生物によって生かされているという本質に気付くことがとても大切です。

 “あなたは何者?”と問われて、“わたしは微生物です!”と言ってもいいほどです。

生活習慣や先入観念、固定概念を見直すことで、未然に病気を防ぐことになり、健康を取り戻し維持していけると考えています。その第一歩は、自然の恵みを生かした日本人としての伝統的な食生活に切り替えることです。細菌や微生物を敵としてむやみに殺菌剤を使わない、虫を見て害虫と決めつけて農薬をふり撒かない、起きてくる問題の原因の多くは人間がつくっていることを肝に銘じて。

環響エネルギー(LOA)という目には見えない力・パワーはこのあまねく世界(大宇宙、人体という小宇宙、地下世界)に偏在しています。LOAのはたらき、効果を更に貴めるためにもこのような視点(愛と調和と感謝の心)を持つことは大事なことと考えています。

*人間や動物の腸を裏返すと植物の根と同じようなかたちやはたらき(しくみ)が見えてくる

腸の絨毛と根毛の構造やはたらきもとても似ていることが解ります。腸内細菌と菌根菌の生態は酷似しています。

 人の腸と植物の根のかたち、はたらきは驚くほど似ています。卵子と精子が受精して最初にできる器官は腸であります。植物の発芽の時も先ず根が動き、地下へ伸び始めます。

(人工的影響のない)自然と野生に病気は少ない。常に循環し、ありのままの(健全な)姿を現すだけ

病原菌やウイルスは時として植物や人に襲いかかり?病気になったり、死に至ることもあります。しかしながら、菌やウイルスがいたから病気になるわけではありません。条件(環境悪化や免疫力低下)が揃ったときに菌やウイルスが活性し増殖しているだけなのです。土中にも体内にも常在の病原菌(日和見菌)やウイルスはいます。
見方を変えますと、病気や死という現象や結果は、“その原因は宿主に、或いは地上や地下の土壌にあるよ”というメッセージが発せられているということに他なりません。

その原因の殆どが『環境』にあると考えていいと思います。『環境』と言っても範囲が広すぎますが、人間の場合は食べ物、飲み物、有害化学物質(食品添加物、薬剤、抗生物質)、有害人工電磁波などと生活習慣の内容です。更に突き詰めれば『意識』の在り方まで環響エネルギーと言えます。土壌と植物にとっては肥料(未分解有機物、化成肥料)や農薬、殺菌剤の多用などが考えられます。

“人はなぜ食べるのか?”“なぜ土壌に堆肥を入れるのか?”の真意を真剣に考えなければなりません。有機物(糖質や脂質)は、土壌微生物の餌(栄養)であり、腸内の微生物の餌(栄養)となるものです。有機物が植物の根や腸から直接吸収されることは少なく、小動物や微生物が栄養の取り込みを助けながら病害虫を予防しているのです。圃場には完熟に近い堆肥(炭素を含む素材と畜糞)が必要であり、人間の食生活においては複合糖質(できるだけ精白しない穀類や野菜、果物)をバランスよく摂ることです。化成肥料やサプリメントは土壌や腸内の微生物の餌(栄養)とは言えません。複合糖質を与えられた健全な微生物群集が構成されなければ、持続的に土壌と植物の健康、そして人間の健康を維持していくことはできません。

これらの重要性を伺えるヒントは、自然の山の健全な姿です。自然の循環の中では局所的に病気が発生してもそれが蔓延ることはありません。殺菌剤も農薬もまったく使わずに、です。多種多様な微生物と多くの動植物との共生、循環に支えられているためではないでしょうか。

自然の隠れた半分(地下と地上)を観る

土壌生物にはハサミムシ、甲虫類、ミミズ、ダニ、トビムシなどがいます。これらの生物によって有用な栄養が有機物から引きはがされるプロセスが始まり、微生物を仲介して最後に炭素、窒素、水素など単純な化合物が残ります。微生物は有機物を分解しているだけではなく、植物が必要とし、吸収できるような栄養分(栄養、岩、微量要素、有機酸)の供給と分配という役割も果たしています。つまり、植物は有機物を直接吸収していなくても、有機物を養分として分解する土壌生物の代謝物を吸収しているのです。

土壌微生物は植物の根のまわりに多く集まっています(根圏)。根圏はクモの糸ほどの植物の根毛1本1本を、まるで生きている後光のように取り巻いています。根毛は1本の根から数百万本生え、それにより表面積が増えて、植物と土壌微生物の相互作用が大幅に活性化され、根圏に集まる微生物の数は最大で周囲の土壌の約100倍になるようです。

植物は土の中に栄養豊富な浸出液(炭水化物、アミノ酸、ビタミン、フィトケミカルなどあらゆる栄養)を微生物の餌として放出して有益微生物を根圏に集めます。勧誘された微生物は地下で仕事に就き、盟友である植物を守る衛兵の役目を務め、根圏に植物にとって有益あるいは無害な生物がたくさん棲んでいれば、その場合、病原体(菌)には、堀のような根圏を渡って植物の城壁を突破できる可能性はほとんどなくなります。

 

地下及び地上世界における自然界・生物の循環(生→死→分解→生)はそれほど単純なシステムではありません。植物と微生物の相互関係、共生は人間の常識や理解を超えた複雑で不可思議な世界です。自然の叡智としてのギブ&ギブの世界が広がっているように映ります。

☆フィトケミカルとは、植物が作り出す物質で、微生物との情報伝達を含め、防御と健康にかかわる幅広い機能を持つ。

微生物と人間や動物、植物との共生

青い地球が生まれたのは、微生物の力によるものです。36億年(これまで25億年といわれていた)前の地球には殆ど酸素がありませんでしたが、光合成する微生物が現れ、大気中の酸素が増えていきました。植物の葉緑体の元になったのがシアノバクテリアという細菌です。

酸素を利用する生物(動物、植物、他)にはその一つの細胞の中に数百個から数千個のミトコンドリアが必ずいます。更に植物にはミトコンドリアと共に葉緑体(シアノバクテリア)が共生しています。いずれも生命活動に欠かすことのできないエネルギー通貨と呼ばれるATP(アデノシン三リン酸)を合成し、その過程で代謝水が作り出されます。人間や動物は筋肉を使い呼吸や運動を、植物は光合成活動を維持できるようになっています。

生命があるところには必ず微生物がいる

≪微生物の世界を覗いてみましょう≫

サイズ 

[例]アオカビ   約30μm(30/1000mm)
[例]大腸菌    約 2μm(2/1000mm)
[例]インフルエンザウイルス  約0.01μm(0.01/1000mm)

※大腸菌を親指の周りに1周繋げると約4万個になる。
※細菌をピッチャーマウンドの大きさとすると、
人間は日本の面積の約90%の大きさとなる。

種類と数

・地球上でもっとも数が多く(10の30乗=100穣個)、もっとも広く分布し繁栄している。
・生物種の99%は絶滅しているが、微生物は36億年以上生き残っている。
―骨の化石より判明―
・寿命(世代交代)は平均約20分⇒既に800兆世代に達している。
・地球上の1個1個の微生物を繋げると1億光年となる。
・一握りの肥えた土の中には数十億個の微生物がいる。
→10a(1反)の田畑にいる微生物の重さは約700㎏になる。
・人の皮膚の表面には約1兆個の微生物が棲んでいる。
へその中には平均67種の菌がいる。少ない人で29種、多い人で107種いる。
・人の腸内には500種以上の微生物が500兆個~1000兆個いて、重さにして1~1.5㎏になる。これらが病原菌の侵入を防いだり、免疫力を高めたりしてくれている。
・微生物は数が多いだけでなく多様性に富み、古細菌、細菌、菌類、原生動物、ウイルスと大きく5つの類型に分類される。
⇒数百万~数億種の微生物が推定されている。
(まだよく分っていない)

DNA

・真核生物(菌類と原生生物)には細胞核にDNA(ミトコンドリア)が収められているが、原核生物(細菌と古細菌)にはない。

ウイルス

・生き物のようなことをしているが生きていない。⇒微生物とは言えない!?
ウイルスが生命体(細菌や動植物、人間)を利用しているのは確かである。細菌だけに感染するウイルスもいる。

すべての微生物に共通する点

 それは水が欠かせないこと。

酸素を嫌ったり、一定の温度でしか生きられない、有機物を分解したり、
光のエネルギーを取り込んだりして生きているが、水が欠かせないという
共通点がある。

何を見て、何を考え、どのように生かすか

私たちは目先のこと、利益のこと、都合の良し悪しのことはよく考えますが、自分たちにとって真の財産、例えば、土のこと、作物のこと、消費者のこと、子孫のこと、さらにこの「かけがえのないふるさとの環境」(社会的共通資本)のことを考えているのでしょうか。

自然のままの山(原生林)には病気も虫による食害も見受けられません。なぜでしょうか?

多様な木々や草、そしてその落ち葉や小枝、倒木、それらを分解するミミズや微生物たち、これらを捕食する小動物や小鳥たち、・・・そこに降り注ぐ光や雨、吹き抜ける風、自然は見事なバランスを保ちつつ、そこに棲むすべてのものにとって最適な環境を作りあげています。木と木の距離(隙間)大木と低木、そして草花たちの草丈の違い、みんなが一緒に生きられる多様性のバランスを絶妙にとりつつ、お互いを生かし合い共存共栄しています。

そこには病気や虫による害(蔓延り)はありません。勿論、農薬も肥料も使っていません。

戦後、松枯れなど山の様子に異変が起きていますが、これも真の原因は環境汚染(酸性雨)や植林など人間の営みに因るものです。余談ですが、松枯れ対策と称して日本全国で長年ず~っと大金(税金)を投じて防除して来ましたが、松が元気になったとか、山が蘇ったという事例はこれまで1件も聞いたことがありません。

ドイツ?フランス?アメリカ?→国やJA?ー製薬会社(農薬)→地方自治体+JA→空中散布企業→保育園や幼稚園、小学校、中学校の子供たちの病気→病院→製薬会社(治療薬)→国・・・わけのわからない(何が原因か解かっていない)連鎖が、負の循環が営々と続く。

環境を良くすることで、土壌が健全性を保ち、微生物はバランスよく生息し働いてくれて、滋味で美味しい作物が採れ、それを食べる動物(家畜やペット)も人も健康となります。人は病気や不安から解放され、経済を含め豊かな人生を全うできると考えています。

農業に照らして、いろいろな視点から考えてみると

当然のことですが、いい圃場(土壌)にはいい作物が育ち、病気はありません。

そして、虫も付きにくく、美味しく、市場では希少な貴重品として高値で売れていきます。生産者も消費者もみんな笑顔になれます。

では、多くの農業の現場ではなぜ作物が病気になり、虫が付くのでしょうか?

そして、私たちが望む『滋養豊かな美味しい、お代わりしたくなるようなもの』がなぜ作れないのでしょうか?

人間や動物の健康は食べ物と腸の働きにかかっています。私たちの主食である植物(作物)にとって健康を左右するのは土です。いわゆる動物の腸に相当するのが土であり、その土に何(植物が必要とするもの)を入れるか、です。

一言で言いますと、病気や虫を寄せる原因、連作障害の原因は人間がつくっています。基本は子育てと同じで、「育てる」ものではなく「育つ」もの。親や大人は愛情をもって育つのを待ち、一歩引いて手助けする。「たくさん育てよう」とか「大きくしてやろう」とむやみな施肥が作物の生育を乱します。栄養(窒素)過多になると、茎も葉も実も軟らかく軟弱となり、気候変動(寒暖)にも耐えられなくなり、病気になり易く虫も付きます。となると、どうしても薬(農薬という毒)が必要になります。

また、「微生物を入れると有効」と聞くと土着菌ではない「よその微生物」を大量に入れ、酸性土には石灰を撒くといいと聞くと毎年大量に消石灰を入れたりします。微生物の間の淘汰や石灰などの影響で土壌は冷えて固くなり、段々作りづらくなり病気が蔓延り、虫も多くなります。すると、ここでも薬(農薬という毒)の出番です。このようにして、ますます土は冷たく固くなっていきます。

自然の循環から益々遠のいて、年々不味くて体(人や動物)に良くないものを作り続けることになります。作物も人も連作障害の輪の中に組み込まれてしまいます。

他にも、“隣が農薬散布したから”とか、“虫(害虫?)が出るかも知れない、出たら大変だから”という心理的なプレッシャーや種々のトラウマに負けて、効き目のない卵の状態や蛹の状態(孵化や羽化の時期を考えず)で強い農薬を大量に散布する。そんなことも重なり、土は益々やせ細って(地力低下)しまいます。

人間も動物も植物も同じ生き物です。食べ過ぎ(栄養過多)、薬の多用(薬も多いと毒)は、生命体が本来持っている生命力(免疫力、自然治癒能力、自己調整・活性能力、忌避能力)を低下させ、ウイルスや病原菌などに対する防御力が弱まり病気に罹患(りかん)し易くなります。

解り易い例として、人の場合、食べる物や食べる量によって起こる糖尿病や心臓病、痛風などがあります。植物の場合ですと、水や窒素を与え過ぎると、徒長という枝や茎が間延びして伸びる現象(結果)になります。徒長すると病気に罹りやすくなり、暑さ寒さにも弱くなります。稲は茎が弱くなり倒れやすくなります。

徒長の原因には、肥料(窒素)のやり過ぎの他に、日照不足や根や株間、芽の混み過ぎとそれによる風通しの悪さもありますが、とにかく、窒素過多は作物を不味くします。

人間社会にも田んぼや畑にもたくさんの病気がありますが、その殆どが食べ過ぎ(栄養過多)飲み過ぎ(水分過剰)が原因です。人間も動物も作物も与えればいくらでも食べ、いくらでも太り、軟弱となり病気を引き寄せ発症しています(遺伝子の問題)。病気になってから、いくらいい薬(農薬)を使っても健康にはなりません。

まして、殆どの場合、問題を解決するために薬を使うほどのことはありません。収量減(5%程度と謂われています)と農薬や化成肥料のコスト比較をして判断してみてください。

これからは私たち自身も、農という営みも、シックケアーからヘルスケアーへシフトする時です。